JIDA Museum Selection vol.24
Product | KYOBASHI KYOBASHI |
---|---|
Model number | |
Manufacturer | 株式会社カンディハウス Conde House CO., LTD. |
Designer | 米谷ひろし (TONERICO:INC.) YONEYA Hiroshi (TONERICO:INC.) |
先駆性 Pioneer spirit |
社会性 Social performance |
技術革新性 Technology innovation |
造形性 Modeling |
|
---|---|---|---|---|
生活領域/Living areas |
|
|
|
|
事業領域/Business areas |
|
|
|
|
公共領域/Public areas |
|
|
|
|
アーティゾン美術館(東京・京橋)の1階に広がるミュージアムカフェのためにデザインされた椅子。80脚近く並ぶことからここが美術館の顔になると考え、「主張せずに際立つ美しさ」を目指した。丸棒1本の背とアームで、一見シンプルでありながら、座るとパーソナルな空間になる。座面は座布団を思わせるフォルムと感触で、姿勢を変えやすいゆとりを持たせている。
美術館空間すべてをオリジナルでデザインしたように、その環境にふさわしい家具も既製品ではなくオーダーメイドすることが望まれた。美術館の空間デザインを手がけたトネリコがデザインし、カンディハウスによって製作されたアームチェアは、館内のそれぞれの用途に合わせて展開され、座りやすさはもちろん、軽快でクオリティと品格を兼ね備えたものとなった。
このカフェを中心とした木製のアームチェアをはじめ、四方から座れる展示室ソファ、室内の監視員のためのスタッキングチェア、その他ベンチなどの造作家具は、親しみやすい美術館実現のために隅々までデザインされたものである。
(解説/田畑 多嘉司、アーティゾン美術館 クリエイティブディレクター)
「KYOBASHI」はアーティゾン美術館のためにデザインされたアームチェアで、ミニマルで抑制された美しいデザインとそれらを実現する高い技術力が高く評価された。背もたれのラインが前脚までシームレスに続いており、途切れることのない有機的なフォルムを実現している。主張しすぎないフォルムと構造が美術館にとどまらず様々な空間に調和するだろう。
(審査委員/小宮山 洋)